2022年11月4日(金) ~11月24日(木)まで、阪急メンズ東京のタグボートギャラリーで
個展を開催中の上床加奈さんにお話を伺いました!
|今回の個展作品、レイアウトについて
多様な色がある様に、鮮やかな作品、淡い作品、モノトーンの作品などさまざまな作品が並んでいる今回の個展。
「色」をコンセプトに作品を制作し、『colors』という個展タイトルになっています。
サイズの大きい作品が多く、これまでの集大成のような個展です。個展のメインになる作品を一番目立つところに配置して、同サイズの作品を隣に並べることで見やすくしています。
|妖怪の原点
妖怪に興味を持つ前はゲームやアニメで知られるデジモンをよく見ていたそうです。
デジタル生命体であるデジモンが、姿や性質を変え、生き物のように進化していくことに興味を持ち、
中学生の時に世界の幻獣の図鑑を見たことから、オリジナルの妖怪が生み出されるようになりました。
|妖怪図鑑や寺社の装飾彫刻からの影響
主に資料集から妖怪について調べている上床さん。
上床さん自身が鹿児島の出身で、制作の拠点は鹿児島にあるため、霧島神宮(鹿児島)、鵜戸神宮(宮崎)には実際に足を運ばれています。特に宮崎は神様が降りて来た最初の場所と言われ、お寺がとても多いそうです。
また、寺院は意外にも色彩が鮮やからしく、このように寺院からもインスピレーションを受けていることで、カラフルな色彩の中にどこか不気味さを感じるのかもしれません。機会があれば伏見稲荷に一回行ってみたいとお話されていました。伏見稲荷を訪れた後はどんな作品ができあがるのか非常に気になりますね。
|個展の妖怪について
「Line6」「Line7」のモノクロ作品は、実際は目に見えないけれど実は日常に存在しているというテーマで、
大気中の大きな妖怪のイメージで描かれており、また「人魚」は日本の人面魚のイメージで描かれています。
左(上):Line 6 中:Line 7 右(下):人魚
上床さんご自身は霊感が無いからこそ妖怪をマイルドに描けているのかもしれないとお話されていました。
|色彩について
鮮やかな色合いが魅力の色彩ですが、一度作った色は無くなってしまうと二度と作れないそうで、あらかじめ大量に絵の具を作っておくとのこと。同じ色はないと考えると、それだけでも非常に価値のあるものだと分かります。
《上床加奈さんメッセージ》
集大成ともいえる今回の個展は大作を含めて新作17点を展示しており、
カラフルな作品からモノクロまで幅広くご覧いただけます。
上床加奈さんの個展は11月24日まで開催しておりますので、是非お越し下さい!
▼上床加奈「colors」展覧会詳細
http://tagboat.co.jp/kana-uwatoko-colors/
▼上床加奈アーティストページ
https://www.tagboat.com/products/list.php?author_id=1003210
インタビュー・写真撮影:眞岸
記事・校正:板橋、眞岸